お客様の「必要」をさらに一層深く捉え
DXへ向けた新たな製品・サービスを投入へ
当社主催の「お客様感謝の集い」が2月5日、東京・赤坂で開催されました。日頃お世話になっているお客様・パートナー様・日本IBM様にお集まりいただき、皆様への感謝の気持ちを込めて、一層の懇親を図るための集いです。
初めに挨拶に立った当社代表取締役社長の有川伸行は、「当社は今年で創業29年目を迎えます。創業以来、お客様の「必要」をどこよりも早く察知してご提供し、それとともに市場そのものを開拓するという「市場創出型」のビジネスを推進して参りました。今年の三和コムテックは、その企業精神に基づき、お客様の「必要」をさらに一層深く捉え、DX(デジタル・トランスフォーメーション)へ向けた新たな製品・サービスを提供して参ります」と力強く語りました。
「乾杯」のご発声は、日本サニパック株式会社 物流企画・情報システム本部長の山本方士様。そして、しばしの歓談のあと、日本サニパック株式会社 情報システム課長 宇野康典様と、株式会社島田鉄工 専務取締役 島田将徳様によるAutoMate活用事例のご紹介がありました。
DX推進のツールとして活用する
日本サニパック株式会社
日本サニパックは、家庭用から業務用までの多種多様なゴミ袋を開発・製造・販売する、創業50周年を迎える会社です。日本のゴミ袋メーカーとしては唯一自社工場を持ち、「きれいな地球と、きれいな心を」をスローガンに、その高い技術力と製造力によってバイオマス(生物由来)原料のゴミ袋など、自然環境にやさしい製品の開発にも力を入れています。
同社では現在、全社を挙げてDX(デジタル・トランスフォーメーション)に取り組んでいます。その目的は、業務の徹底したデジタル化によって既存のやり方を変革し、同社グループ全体のリードタイムを短縮、在庫の最適化や需要変動へのすばやい対応を可能にし、全体の原価低減を実現することによってお客様サービスを向上させようというものです。
その業務の徹底したデジタル化の一翼を担うのがAutoMateです。
同社では、従来手作業で行っていた各種個別業務をAutoMateによって自動化することによって、全体で大きなリードタイムの短縮化が図れると試算しています。
たとえば、インターネット上のコンテンツを対象に同社に対する評価・評判を収集・分析する業務(お客様のネガティブ情報調査)では、年間266時間かかっていたものが0(ゼロ)時間になると見ています。
また、取引先と受発注のやり取りをするWebEDIの作業では、年間1144時間かかっているものが、これも0時間になると試算しています。
同社ではRPAツールの選定にあたって、他社のRPAツール(3種類)も比較検討しました。その結果、「機能」「操作性」「コスト」「導入実績」「サポート」の検討項目のすべてに◎または〇が付いたのはAutoMateだけで、そのほかはいずれかに△または▲があったと言います。
講演を行った情報システム課長の宇野康典様は、「今後、AutoMateによる自動化の推進とともに、従来のシステム化+AI活用による自動化を並行して進め、その両者の融合によって業務の完全自動化を実現し、DXをさらに前進させたいと考えています」と、抱負を語りました。
溶接ロボットの稼働管理・分析に適用
株式会社島田鉄工
「石川県小松市は歌舞伎のまち。江戸時代から脈々と受け継がれてきた伝統芸能「曳山子供歌舞伎」があり、義経と弁慶の歌舞伎「勧進帳」の舞台になった安宅の関が市内にあります」という紹介から始まったのが、小松市に本社を置く株式会社島田鉄工 島田将徳様のAutoMate事例紹介です。
島田鉄工は、建設機械部品の製造(板金・溶接)を行っている会社です。同社では多数の溶接ロボットを駆使して、高品質の部品を製造しています。
その同社でも、日本の製造業全体が抱える、人材不足、間接(管理)業務の増加が課題として顕在化し、働き方改革が大きなテーマになりつつあります。その一方、市場の大きな変化にともない取引先の要望などが増大化・多様化し、両者のギャップは年々拡大する傾向にある、と言います。
同社がそのギャップを埋める手段として採用したのがAutoMateです。
同社では従来、溶接ロボットの稼働管理とパフォーマンス管理を行うために、各溶接ロボットにIoTセンサーを付けて稼働状況を逐一取得するとともに、それらを集約して分析し、生産管理や実績管理などに活用してきました。
ただし、そのデータのダウンロードや集約化、分析のための各種手続きはすべて手動でした。その手動作業にAutoMateを適用したのです。その結果、「従来半日かかっていた作業が、1分に短縮されました」と島田様は語ります。
「AutoMateを導入し活用している経験から言うと、RPAツールの導入で一番大事なことは、何のために使うのか、という目的を明確にすることです。当社の場合は、生産・製造の現場の状況とお客様のご要望のギャップを埋めることで、その第一歩を踏み出せましたが、これままだまだ続けることが必要です。今後も、何のために使うのかを見極めながら、AutoMateを活用していきたいと考えています」と、島田様は述べました。
パートナーとご一緒に
AutoMate市場をさらに拡大
中締めに先立って当社執行役員の東條聡は、「昨年のお客様感謝の集いでは、AutoMate導入の担い手は情報システム担当者が適任との話が出ましたが、今年の事例紹介は、まさにそれを確認するような話で、大変興味深く拝聴しました。2020年もパートナー様と一体になってAutoMateの市場を広げて参ります」と語りました。
中締めのご発声は、日本情報通信株式会社の高橋信 上席執行役員(営業統括第二本部長)。高橋様は、「三和コムテックは創業以来、日本市場にはない、数々の新しい製品・サービスを紹介し、市場を切り開いてきた会社。それは、市場の動向を鋭敏に察知するセンスと、海外の製品・サービスを日本市場にアジャストする力を持っているからで、今後も活躍に期待しています」と述べ、最後は当社好例の「エイ、エイ、オー」の掛け声で中締めとなりました。